痛みに対する咬みあわせ調整

 

「咬むと歯が痛い」という症状に対して、痛みのある歯を少し削って咬みあわせを弱くすることがあります。

これは炎症がある歯に対しておこなう治療で、咬合調整といって一般的な治療です。

咬みあわせを少し削ると、その歯に加わる負荷が減り、痛みは楽になります。

しかし痛みの原因が何なのか分かってからすべき治療です。

一見当たり前のような話なのですが、意外に「痛いから」という理由だけで簡単に咬合調整されてしまっている場合があります。

特に元々顎関節症やブラキシズム(歯ぎしりや食いしばり)がある場合は、慎重な審査・診断が必要で、安易に咬合調整をおこなうことは慎むべきです。

その理由については説明が専門的になりすぎるので省略しますが、とにかく安易に削ってはいけません。

歯科衛生士学校の学生さんに話したこと

先日、歯科衛生士学校の学生さんが見学に来てくれました。

せっかく見学に来てくれたので、私の診療を間近で見学してもらいながら色々とお話します。

当院では治療の技術や知識はもちろん、患者さんとコミュニケーションをどう図るかを大切にしています。

いくら知識があって丁寧に説明しても、患者さんが聴く耳を持ってくださらないと患者さんの心には響きません。

聴く耳を持っていただくには、聴くことと受け止めることが大事です。(私もまだまだ不十分ですが・・)

たとえば・・

当院が全く初めての新患の方が、しばらく歯のクリーニングを受けていなかったので、クリーニングを受けたいと来院されたとします。

お口を拝見するとプラークコントロールはいまいち。お話を伺うと、フロスや歯間ブラシなど補助器具の使用経験もありません。

その方にプラークコントロールの重要性や歯周病の病因論を説明することは大切なことです。

でも今日じゃないんです。

今日は「しばらく歯のクリーニングを受けていなかったので、受けたいと思われたんですね。」

「歯垢や歯石が溜まっていますので、今日はまず表面の汚れを落として、スッキリしましょう!」

の方がいいと思います。

今日はまず「しばらく歯医者に行っていなくて、問題があったらどうしよう・・スッキリしたい」と受け止めて実行します。

ここで患者さんの主訴は解決されました。

補助器具やその他の説明は、次回でいいと思います。

次回来院時には、患者さんは前回で主訴が解決されているので、話を聴く耳を持ちやすくなります。

技術や知識も大事ですが、こういうコミュニケーション能力を磨くことは大事です。

コミュニケーションは失敗しながら学ぶこともたくさんありますが、コミュニケーションは技術でもあるので、学ぶか、学ばないかだけで差がはっきり出ます。

これから社会人なる若い学生さんには、「職場の楽しいこと」をもっとアピールしたほうがいいかもしれませんが、そういうアピールがちょっと苦手です。

良いことばかり言っても仕事が始まれば、やっぱり最初は大変ですからね。

堅苦しい話になってしまいましたが、大事だと思うことをお伝えました。

見学を終えた後は「面接のご希望がありましたら、いつでも連絡ください」と挨拶してお見送りしました。

お疲れ様でした。見学に来てくれてありがとうございました。

バイオガイアのプロデンティスでロイテリ菌を試す

以前プロバイオティクスについてブログに書きました↓

プロバイオティクスと歯科

今の所、当院に導入の予定は無かったのですが、百聞は一見にしかず。

やらずに否定するのは好きじゃないので、自分で試してみることに。

Amazonでポチっと誰でも購入可能です。

バイオガイアジャパンのロイテリ菌2億個入りのタブレット↓

中身はこんな感じで直径1.5㎝ぐらいのタブレットです。

効用はこんな感じ

これは箱に同封されています。

今日から30日間。

毎日摂取します。

お口の中の菌叢を変える目的ですので、トローチのように舐めて溶かします。

飴でもすぐ噛んで終わらせてしまう自分なので、ちょっと面倒。

続くかな・・(^_^;)

30日後の結果はこちら↓

バイオガイアのプロデンティスでロイテリ菌を試した結果 30日後

宝塚市の歯医者 笹山歯科医院

 

 

 

 

 

 

 

 

痛くないインプラント手術

ちょっと前ですが、インプラント手術をおこないました。

初めてオペ介助についた歯科衛生士さんに感想を聞いたところ

「楽しかったです」との事でした。

歯科衛生士さんには色々なタイプ人がいると思います。

予防が好きな人、外科が好きな人、補綴が好きな人、審美が好きな人。

外科が好きな人は、やはりアシストも上手です。

特に縫合の時は、器用さが出ますね。

インプラントの術後痛を少なくするには、手術時間を短くする、切開、剥離、縫合を丁寧におこなう事が大事です。

オペ介助がスムーズだとすべてにおいて助かります。

翌日の消毒では、腫れも痛みもありませんでした。

ナイスアシストでした。

プロバイオティクスと歯科

最初にお詫びします。

この記事は、プロバイオティクスの虫歯や歯周病へ効果や解説の記事ではありません。

「プロバイオティクス」で検索してたどり着いた方、ゴメンナサイm(__)m

最近時々ですが、患者さんからプロバイオティクスにまつまるご質問をいただくことがありました。

効果の有無は別として、個人的には必要ないと考えています。

「ブラッシングさえしっかりしていれば大丈夫」という気はありません。


砂糖の摂取回数の制限、適度なブラッシング、高濃度フッ素入り歯磨き粉、コンクールF、フッ素洗口剤、フロスまたは歯間ブラシ、舌クリーナー、歯科医院における定期的なクリーニング。

以上で虫歯も歯周病も十分に予防出来ると考えています。

具体的なレシピです↓

① 砂糖の摂取回数を制限する

② 朝晩2回、高濃度フッ素入り歯磨き粉を歯ブラシに2センチ盛って、2分以上のブラッシング、磨いた後にゆすぐのは2回まで、その後2時間飲食しない

③ 寝る前フッ素洗口してからコンクールF洗口、その後寝るまで飲食しない。

④ 1日1回夜にフロス、または歯間ブラシ

⑤ 起床時舌クリーナー

⑥ 3か月毎の歯科医院における定期的なクリーニング。


実際当院に予防で通われている患者さんで上記がある程度出来ている方は、ほとんど虫歯や歯周病がありません。

最新の情報を取り入れることは欠かさないようにしていますが、導入においては本当に患者さんに効果や利益があるのかをよく検討するようにしています。

当院では科学的根拠があり、ローコストで持続可能な予防歯科をおススメしています。