神経を抜いたのに歯が痛い…。

宝塚市 宝塚南口の笹山歯科医院 院長の笹山です。

今回は歯の神経を抜いたのに歯が痛い理由についてです。

まずは歯の神経を抜いた時期によって、痛みの理由は異なります。

1⃣神経を抜いたのは最近。

①虫歯など歯が痛くて神経を抜いた。

歯が痛くて神経を抜いた場合は、歯の根の周りまで炎症が広がっている場合があります(歯根膜炎)。歯の根の周りは、歯の神経の司っている部分ではないので、神経を抜いても痛みが続くことがあります。これは安静にしていると時間の経過と共に落ち着いてきます。(数週間から数か月かかる場合があります。)

②歯の神経が残っている。

神経は非常に複雑な形をしていて、スポンと1本の管のように抜けるわけではありません。少し神経が残る場合があります。これは後日の治療で再度麻酔をして抜くことがあります。

③神経の入っていた管に出血がある。

神経の入っている管には血管も入っています。これも神経を抜くときに一緒に抜けるのですが、炎症が大きい場合などには歯の中で再出血して、管の中で血液が充満し痛くなることがあります。

歯の中の歯髄と言われる部分には神経以外に血管も入っています↓

 

2⃣神経を抜いたのはずっと前。

過去に神経を抜いた歯でも、歯の根の外に感染源が残っていると根の周りに膿が溜まったりして、痛みが出ることがあります(根尖性歯周炎)。②で書いたように、神経は非常に複雑ですので、どんなに丁寧に神経を抜いても、一部の感染した神経が残ってしまう場合があります。その残った神経が感染源となり歯の根の周りが痛くなります。歯の根の周りが痛いと、歯の中の神経が無くても、歯そのものに痛みがあるように感じます。

もう一つの理由は歯の周りが歯周病になっている場合です。

この場合は、歯に神経が無くても、歯の周りの炎症によって、歯が痛く感じる場合があります。

以上「神経を抜いた歯が痛い。」理由についてでした。実は他にも多少の原因はあるのですが、今回は可能性が高い理由を主に説明しました。

もしかしたら、「神経を抜いたのに痛い。何で?あの歯医者さん下手?」と腹が立ったり、不安になることもあるかもしれませんが、神経を抜いた歯が痛くなるのは、それほど稀なことではありません。

まずは治療してもらった歯医者さんに相談してみるのが良いと思います。

口内炎を早く治す には?

宝塚市 宝塚南口の笹山歯科医院 院長の笹山です。

口内炎、辛いですよね。

話すのも、食べるのも、飲み込むのも痛い。

「何か口の中が痛いな。」と思って、鏡で口内炎を発見した時のあのショック。

何度経験しても慣れません。

治るまでの数日間の苦痛を考えると、テンションが下がります。

そこで、今回は辛い口内炎を出来るだけ早く治す方法です。

一番早いのは歯医者さんで治療することです。

レーザー治療をおこなうと、痛みはかなり軽減されます。

当院のレーザー↓

 

レーザーで表面を処理することで、痛みが楽になった口内炎↓

もしくは、歯医者さんで口内炎用の軟膏や貼り薬を貰う事です。

軟膏と貼り薬の違いなんですが、

貼り薬(シール状)は、唇の口内炎に適します。

軟膏は、唇・舌・歯ぐきに適します。

シールタイプは、歯ぐきや舌に貼っても剥がれやすいです。

で、軟膏を効かせるコツです。

まず洗面所の鏡に向かいます。

両手を使いますので、手鏡を持ちながらは難しいです。

清潔な綿棒に軟膏を少量取ります。

唇を片手でめくって、口内炎が鏡で見えるようにします。

次に綿棒の軟膏を塗っていない方で、口内炎とその周囲の水分(唾液)拭きます。(痛いけど我慢!水分があると剥がれやすくなります!

水分を拭き取った部分に、新たな唾液がつく前に、綿棒の軟膏を塗ります。(厚く塗ってはいけません。)

次は最大のポイントです。

このまま唇を持つ手を離すと、塗った軟膏が、唇の内側や他の部分にくっ付いてしまいます。

他の部分に付くと、効果が落ちますし、付いた部分も気持ち悪いです。

で、どうするかといいますと、

口内炎に軟膏を塗った後、反対の手で唇はめくったまま、

綿棒の先ほど水気を取った側に、洗面所の蛇口から水を出して濡らします。

綿棒にたっぷり水がついたら、軟膏を塗った表面を綿棒で濡らし、唇の内側などの軟膏を塗った部分に当たりそう部分も濡らしておくと良いでしょう

こうすることで、その後、唇を持つ手を離しても、唇の内側に軟膏がくっつくのを防ぐことができ、口内炎に塗った軟膏が剥がれにくくなります。

文章のみの説明ですので、ちょっと分かり辛いかもしれませんが、かなり効果がありますので、口内炎の軟膏が効かないと悩んでいる方は、是非試してみてください。

一日に数回塗るのがよいのですが、とにかく寝る前に塗って、その後飲食せずに寝ると、一番効果がありますので、寝る前に塗るのはマストです。

あとは睡眠をしっかりとり、補助的にビタミンBのサプリメントを多めに飲むと更に治る期間が短縮されます。

万一、喉の奥に出来た場合などは、塗ることも難しくなりますので、歯医者さんでレーザーなどの治療するのをお勧めします。

以上「つらい・痛い口内炎 早く治すには?」でした。

何か参考になれば幸いです。

歯磨きしなくても虫歯にならない?

宝塚市 宝塚南口 歯医者 笹山歯科医院 院長の笹山です。

先日、”歯磨きに「虫歯を予防する効果はない」衝撃事実”というネット記事が出ておりました。(興味のある方は検索してみてください。)

記事によると「歯磨きに虫歯の予防効果があるというエビデンス(科学的根拠)はない」というのです。

私の見解です。↓

この記事も触れていますが、実際に歯みがきで虫歯を予防するにあたって、大きな効果を上げているのは、歯磨き粉に含まれるフッ素です。

フッ素が虫歯菌の酸の酸性や虫歯菌の活動を抑制することは、科学的根拠があります。

現在、歯磨き粉をつけずに歯を磨く人はほとんどいないと思われ、歯磨きと歯磨き粉はセットのようなものですので、「歯磨きに虫歯予防効果がない」というのはちょっと無理があるかもしれません。

「歯磨き粉をつけない歯磨きに虫歯予防効果がない」でしたら、まだ分かりますが…。

しかし、たとえ歯磨き粉を付けなかったとしても、歯磨きで歯垢を落とすことにも予防効果はあります。(歯垢(プラーク)が酸を産生することで、虫歯になります。)

また、歯磨き粉をつけなくても、歯磨きをしていると自然に唾液が出ることにより、唾液の再石灰化作用で、虫歯になりかけた歯の表面を修復する作用もあります。

唾液の力↓

記事を読んでもらうには、読む人を惹きつけるためにインパクトのあるタイトルも必要なことも分かります。

しかし、ちゃんと伝わらないで誤解される方もいらっしゃるのではないかと少し気になる記事ではありました。

たとえば、歯磨きは間違いなく歯周病予防に効果があります。ですので「歯磨きなんかしなくても、歯は悪くならないんだ、よっしゃー!」って捉えられると困ります。

ということで

歯磨きに虫歯予防効果あります!(歯磨き粉をつけなくても効果はあるけれど、つけたほうがより予防効果はUP)

歯磨き粉を大人なら2センチ、子供なら1センチを歯ブラシにつけて、1日2回以上、1回2分間以上、しっかり磨きましょう。

歯磨き粉で磨いた後は、口に溜まった歯磨き粉を洗面所にしっかり吐き捨て、一切水でゆすがないか、少量の水(おちょこ一杯くらい)で1回ゆすぐ程度にすると歯磨き粉のフッ素が口に残って、予防効果が高まります。

 

 

 

 

歯科医がコロナワクチン注射「先生の所はしないんですか?」

宝塚市 宝塚南口の歯医者 笹山歯科医院 院長の笹山です。

最近、多くの患者様から「コロナワクチンの接種、先生のところはしないんですか?」

とのご質問をいただきます。

なかなか接種予約が取り辛い状況が続いていますし、

テレビでも「ワクチン接種、歯科医にも協力依頼」と連日報じられていますので、当然のご質問だと思います。

しかし、今のところ、宝塚市の歯科開業医でワクチン接種という話は来ておらず、どこの歯科医院でも受けられないと思われます。(5月18日現在。)

テレビ等でも報じられれている通り、歯科医が接種に協力するのは、大規模接種会場で打ち手として参加です。

テレビでも「町の歯医者さんではないですよ。」と申し添えていただけると良いのですが・・。

ということで「うちで出来ますよ。」と言えず申し訳ない気持ちですが、1日も早く多くの方がワクチン接種を済ませ、安心出来ることを願っております。

銀歯が取れる・外れる理由 ガム食べちゃダメ?

  1. 「歯医者さんで銀歯は外れやすいですよ。」と言われたことはありませんか?

今回は銀歯が取れる理由について説明させていただきます。

突然ですが、皆さん、お湯を沸かした後に残ったお湯を流しに捨てた時

「ボンッ!」って流しが音を出すのを聞いたことがあると思います。

あれは、流しのステンレスに熱いお湯がかかったことで、一瞬ですが、流しのステンレスが変形して元に戻った時の音ですよね。

実は、お口の中の銀歯も熱湯までいかなくても、暖かい飲み物や冷たい飲み物で、一瞬変形して元の戻るというのを日々繰り返しています。

銀歯が変形するたびに、歯と金属の間に介在しているカチカチのセメントは引っ張られる力が加わります。

そうするとセメントは壊れていき、銀歯は取れてしまいます。

 

よく患者さんから、

「ガムを噛んでいたら銀歯が外れました。」「ガムはあまり噛まないほうがいいですか?」

「歯間ブラシを通していたら、銀歯が取れました。」「銀歯の歯に歯間ブラシはしないほうがいいですか?」

と聞かれますが、答えはNOです。

ガムや歯間ブラシで銀歯が外れた時点では、もうセメントが壊れて剥がれてしまっており、銀歯は歯にくっついておらず、パズルのように歯にハマっているだけの状態がほとんどです。

注)歯医者さんで歯をくっ付けたばかりの時はNGです。くっ付けた後、約1時間は食事や歯間ブラシ、フロスなどの刺激で歯が外れることがあります。

ここまで銀歯が取れやすい理由を説明しましたが、だから銀歯は全くもってダメなのか?というわけではありません。

歯の削り方や、くっつけるセメントを工夫することで、取れにくくすることはある程度可能です。

逆にいうと削りかたが悪かったり、適切なセメントを選んでいないと取れやすくなるということです。

また金属ではなく、セラミックなどに材質を変えることで取れにくくすることも可能です。(セラミックと歯は化学的にくっ付きます。)

こちらも参考にどうぞ↓

銀歯が取れた時、歯医者に行くまでに気を付けること

1回で治せる白い詰め物 *治療画像あり

銀歯が虫歯になる理由 

以上「銀歯が取れる理由」でした。

皆様のお口の健康に参考になれば幸いです。

宝塚市の歯医者 笹山歯科医院