レントゲン写真

院長です。

先日、診療後に歯科の学術講演会に参加してきました。

内容は根管治療についてです。

根管治療とは、歯の根っこの治療です。神経を抜いたり、神経を抜いた後の歯が感染したりした場合に行う治療です。

地味な治療ですが、歯の根は家でいうと基礎ですから、この治療を丁寧に行わないと歯の寿命を短くします。

講師の先生の治療方法は書籍で読んでいたので概要は分かっていましたが、更に詳しく聞くことが出来たので良かったです。

ちょっと専門的になるのですが、講演のスライドに使われていた歯のレントゲン写真がとても印象に残りました。

規格性のある美しいレントゲン写真でした。

歯や骨の変化の経過を追うには、毎回同じ位置からレントゲン写真を撮影し、現像の条件も良くしなければ、過去と現在の状態を比較することは出来ません。

2,3枚なら意識すれば可能ですが、何十枚ものレントゲンを規格性をもって撮影するというのはなかなか出来ないことだと思います。

勤務医の頃、レントゲン写真について厳しく指導されました。歯科医院にはレントゲン技師さんはいませんから自分で撮影して、現像しなければなりません。レントゲンフィルムの扱い方や現像液の温度の管理など細かいところに気をつけないと診断に耐えうるレントゲン写真は出来ません。

毎朝、コントラストチェッカーという現像液の状態を調べる装置で記録を採りました。1年半ぐらい毎日続けたと思います。

最初はそこまでしなくても・・と思っていましたが、続けるうちにきちんと撮影し現像されたものではないと正確な診断が出来ないことがよく分かりました。講演を聞きながら、その頃の事を思い出しました。

何事も基本が大切ですね。改めて感じました。

明日からまた頑張ります。

 

 

 

 

超音波スケーラー

院長です。

朝晩が涼しくなって、過ごしやすくなりましたね。

9月に入って涼しくなったからか、定期検診の患者さんがたくさんいらしています。8月に検診予定だった方もひと月遅れで結構いらっしゃっています。「暑かったからね~」との事です。

あんなに暑いとちょっと出かけづらいですよね。

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虫歯・歯周病治療と予防メンテナンスに力を入れている当院の診療器具をご紹介します!

こちらは歯石取りなど歯周病治療に使う超音波スケーラーという器具です。

器具の先端についたチップが超音波振動することにより、痛みが少なく、細かい歯垢や歯石を歯を削らずに洗い流します。

毎秒約25000~40000回で振動していますので細かすぎて目には見えません。蚊の羽(プ~ン)は1秒間に520回程度です*Wikipediaより

振動は目に見えませんが器具の先端を水の中につけると、細かい泡が立ち、水面がうねります。

この細かい泡と水のうねりが歯周ポケットに隠れている歯周病菌に効きます。*専門的にはキャビテーション効果といいます。

日常生活でみる超音波というとメガネ屋さんに置いてあるメガネ洗浄器などがありますね。

水槽の中にメガネを入れると、ビィ~ンと振動しながらメガネに付着した細かい汚れを浮き上がらせ、キレイにしてくれる、あの装置です。(当院も滅菌前の器具の洗浄に医療用超音波洗浄機を用いています。)

画像のように上にボトルが付いていまして、この中に殺菌効果のある薬液を入れて器具の先端から流しながら、歯周ポケットを洗浄すると歯周病に更に強い効果を発揮します。

振動の強さを細かく設定できますので歯石取りが痛くて苦手という方も大丈夫です(^o^)

はじめての歯医者

以前にも書いたのですが、子供の虫歯が減っています。

保育園、幼稚園、小学校の検診などで虫歯がないので歯医者さんに行く機会がないのだと思います。

今は小学生になってはじめて歯医者さんに来たというお子さんも普通にいます。

それも虫歯ではなく、歯の抜け替わりが遅いとか、歯並びの相談などが多いです。

最近は咬む回数が少なくて飲み込める柔らかい食事が多くなり、顎自体も小さくなったのか

歯並びやかみ合わせが良くない場合が多いです。また柔らかい食事は歯に残りやすいので歯肉炎も多いです。

これは学校検診に行った時に感じます。

歯並びやかみ合わせが良くない歯ブラシなどセルフケアがしにくくなり、大人になってから歯周病が悪くなりやすくなることも考えられます。

 

待合室の絵

 

 

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これは待合室の壁にかけている絵です。

実は患者様がご趣味で作られている作品なのですが、時々持ってきてくださるので、飾らせていただいているのです。ご趣味といっても教室や作品展なども開かれている方なので本格的です。

この作品は紫陽花を押し花にして作られています。

今までに他にも風景画など色々な作品を飾らせていただきましたが、全部本物の花や草を使用されているそうです。しかも、その作品に使う草花もご自身で育てられているのだそうです。すごいですね!

ご覧になった患者様から「いい絵ですね」と言っていただいた時に、「これは押し花なんです」とお伝えすると、とても驚かれます。

診療室の中に飾らせていただいている作品もありますので、機会があればご覧になってください(^O^)

 

 

歯の型採り

院長です。

涼しい秋が待ち遠しい今日この頃です。

私は春と秋が好きなのですが、先日お会いした人で「秋は寂しい感じがして本当に嫌いだ」という人がいました。

人それぞれあるものですね。

 

さて、入れ歯やかぶせ物を作るために歯型を採ることを歯医者さん用語で「印象を採る」といいます。

やわらかい粘土のようなものを、型採り道具に盛ってお口のなかに入れます。数分待って固まったら外します。

歯の型採り、外すまでちょっと苦しいですよね。苦手な方も多いと思います。

その型採りなのですが、できるだけ精密に歯型と採ることで、適合の良い被せ物や入れ歯ができます。

被せ物や詰め物が歯にピッタリ合っていないと隙間から2次虫歯になったり、隙間から接着剤が溶け出して外れやすくなってしまいます。

また入れ歯の場合ですと、入れ歯による痛みの原因になる場合もあります。

色々な要素があるので歯に装着する前は、ある程度の調整は必要ですが、型採りが正確にできていないと調整にすごく時間がかかります。

(調整時間が長い=歯に合っていない・・というわけではありません。噛み合わせによっては調整に時間がかかることもあります)

最近、必要以上に調整に時間がかかる事が何度かあり、合わなくて型採り自体をやり直すこともありました。

しかし、大切な歯の代わりになるものですので、中途半端なものは入れられません。

型採りの材料や方法などを0から見直しをしました。

型採りについて書かれた文献を古いものから新しいものまで読み込み、歯を作っていただいている歯科技工士さんと意見交換をし、スタッフにも協力してもらって、色々と改善策を講じました。

材料の性質などもあり、エラーをゼロにすることはできませんが、できる限り調整を少ない被せ物や入れ歯を作りたいと考えています。

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