院長です。
もうすぐ宝塚の花火大会ですね。子供の頃、よく観に行きました。
子供の頃って夜に出かけるだけで、いつもと違うからワクワクするんですよね。
阪急電車も花火が見えるように武庫川の橋をゆっくり渡ってくれたような記憶があるのですが、今はどうなんでしょうか?
さて、審美歯科では主にセラミックを用いた被せ物で治療することが多いのですが
何本も被せ物で治すような大きなケースの場合、患者様は完成した被せ物のイメージを想像しにくいものです。
治療前に被せ物のサンプルや私が治療した類似ケースの症例写真などを見ていただいたりもするのですが、伝えきれない部分があります。
こちらが考える歯科医学的に理想的な歯のイメージと、患者様の考えるイメージが違う場合もありますし、被せる歯の大きさやかみ合わせなどは、かみ合う相手側の歯の大きさや形にも左右されるので、ご希望通りに治せない場合もあります。
つまり出来上がりの段階で修正しようにも、場合によっては修正できないこともあるということです。
歯は一度削ると元には戻せませんので、削って被せてみたけれどイメージと合わなかったというわけにはいきません。
そこで大きなケースは以下のように治療をすすめる場合があります。
術前です。歯ぎしりや酸蝕症で摩耗して短くなった前歯と向かって左上の被せ物が虫歯になっているのを治療します。
術前の状態の歯型を採り、歯型模型を作ります。
その模型を使って相手方のかみ合わせなどを見ながらワックス(蝋)で歯の形を作ってみます。
これをシミュレーションワックスアップといいます。リハーサルみたいなものです。
模型上で出来ることは、実際のお口の中でも大抵出来ます。
術後です。 元々前歯が擦り減ってしまった原因を考慮して若干歯の形態を変えましたが、シミュレーションとそれほど変わりなく完成することが出来ました。
歯を削る前に、完成イメージの模型を見て頂き、患者様の持つ完成イメージと差がないかを確認します。
そうすることで患者様は安心して治療を開始できます。
もちろん治療する私たちサイドも「イメージと違ったら・・」と心配しながら診療することもありません。
以上、「酸蝕症のシミュレーションワックスアップ」でした。
皆様のお口の健康に参考になれば幸いです。
宝塚市の歯医者 笹山歯科医院