歯を失う悪習慣

①歯を磨かずに寝る。

就寝時は、殺菌成分のある唾液による自浄作用が期待できません。

寝ている間に、虫歯菌や歯周病菌は30倍以上に増殖するといわれています。

どうしても歯を磨く気力が無い、寝落ちしそうな時ってありますよね。

そんな時は、

1)水で口をゆすぐ。

2)歯磨き粉を歯ブラシで歯に塗りつけて、泡立てる。

3)ブクブクしないで、歯磨き粉をペッと吐き出す。

30秒で終わります。これだけでも随分違います。

歯磨き後、何回ゆすぐ?

②酸性の飲食物をたくさん摂る。

乳酸飲料 (ヤクルトなど)

炭酸飲料(糖分を含まない炭酸水も含みます。)

柑橘類 (レモン、みかん、グレープフルーツなど)

ワイン

酢の物や健康飲料の酢

これらの酸性度の高い飲食物を毎日多量に摂っていると歯は溶けて、脆くなります。

飲食後に水でゆすぐだけでも酸性度はマシになります。

毎日強炭酸水を1リットル以上飲まれて、歯が溶けてしまった例↓

人間の体の中で一番硬いはずのエナメル質が溶けて、中の象牙質が見えています。↓

③硬いものをよく食べる。

1)硬いおかき、おせんべい

2)氷菓子

3)硬いナッツ類

4)飴を噛んで食べる

これらは歯が欠けるリスクが非常に高いです。特に中年以降の方々は、歯の水分が失われ、脆くなっていますので、要注意です。

④歯間ケアをしない。

歯と歯の間は、虫歯菌と歯周病菌の恰好の棲家です。

30代以降は歯と歯の間が空いてきたり、歯ぎしりや食いしばりで、歯と歯の間にヒビが入りやすくなります。

歯間ケアしないと、歯と歯の間の隙間や出来たヒビに磨き残しが溜まるようになり、虫歯や歯周病が進行します。

歯間ケアのススメ

⑤缶コーヒーや炭酸飲料を水分補給に飲む。

缶コーヒー(無糖を除く)や炭酸飲料(糖分の多いコーラーなど)を、水替わりに飲むと、歯の表面が酸性に傾いたままの時間が増え、歯が溶けて、虫歯になるリスクが高まります。

歯を溶かしてしまう、糖分と炭酸の両方が入った飲料は、もはや歯を破壊する飲料といっても過言ではありません。

糖分で歯の表面を酸性に傾かせて、その上から炭酸で歯を溶かすということです。

炭酸飲料を常時飲むのは絶対にやめましょう。

 

以上「歯を失う悪習慣」でした。

皆さまのお口の健康の参考になれば幸いです。

宝塚市の歯医者 笹山歯科医院

シンプルに治そう。こどもの矯正

当院は小児矯正をおこなっていますので、お子さんの矯正相談で来院される患者さんがいらっしゃいます。

相談のきっかけで多いのが、

「他の医院で高額なマウスピース矯正を勧めれたけど、もっと違う方法はないか。」

「かかりつけの歯科医院が小児矯正をやっていないから。」

「ホームページを見て、プレオルソをやっていたから。」

などです。

軽度の反対咬合なら短期間で治すことが可能です。

以下のような装置を装着すると2~3か月。早い場合は、1か月で反対咬合が改善します。

 

プレオルソも効果はあるのですが、装置が大きいので、お子さんが

「口に入れていられない。」

という場合はあります。

プレオルソの効果 受け口 

取り外し式のマウスピースや矯正装置の最大の注意点は、装着出来なければ、歯並びは改善しないということです。

ですので、プレオルソを購入したけれど、装着できないとなると、治療費が無駄になってしまう可能性があるんです。

最近は大人もインビザラインなどのマウスピース矯正が流行っていますが、食事と歯磨き以外は、常時装着というのがルールですので、それを守り切れなくて、脱落してしまう患者さんが数多くいらっしゃると聞きます。

*当院はインビザラインなど大人のマウスピース矯正はおこなっていません。

その点、この装置は上の歯に装着するだけで、違和感も少ないので、”つけるのが無理”ということは、ほとんどありません。

この装置の唯一の難点は、歯型を取って模型を作らないと装置を作れないということです。

*プレオルソはサイズが決まっていますので、歯型取りしなくても作れます。

歯型取りは、お子さんにとってハードルが高い治療です。

子どもは大人と比べて、嘔吐販社が起こりやすいので、歯型をお口に中に入れて、固まるまでの2~3分が苦しくて待てない場合があります。

年齢的には、小学生未満のお子さんは結構難しいです。

今は光学印象といって、粘土のような型取り材料を使わず、口腔内スキャナーというカメラでお口の中を立体的に撮影して、歯型取りが出来ます。

TRIOS5

ですので、口腔内スキャナーがある歯科医院さんでは、従来の歯型取りが回避できます。(すみません。当院では、まだ導入しておりません。)

では実際の治療ケースを見てみましょう!

1年生のお子さんです。前歯が反対咬合になっています。(下の前歯が、上の前歯より前に位置している。)

 

横から見るとよく分かりますね。

 

頑張って歯型取りをして、装置を装着しました。

約1か月後。反対咬合は改善されています。前歯が一時的に”すきっ歯”になっていますが、ほとんどが自然に治ります。

 

横から見た様子。

反対咬合は一度改善すると、基本的に後戻りしませんので、かみ合わせが改善すれば、治療は終了です。

*第二次性徴期(中学生くらい)に、下顎が大きく発達すると、再び反対咬合になる可能性はあります。

以上「シンプルに治そう。こどもの矯正」でした。

当院では子どもの歯並び・噛み合わせの改善に対応しています。

子どもの矯正はいつから始める?

お子さんの歯並びや嚙み合わせで気になることがありましたら、ご相談ください。

皆さまのお口の健康の参考になれば幸いです。

宝塚市の歯医者 笹山歯科医院

子どもの矯正はいつから始める?

乳歯の段階で歯並びが凸凹している場合は、

永久歯に生え変わっても、凸凹になることがほとんどです。

様子を見ているだけでは、歯並びも顎の発達も悪くなります。

6歳時の歯並び ちょうど前歯が永久歯に生え変わる時期です。既に凸凹に生えています。

 

黒丸が永久歯です。緑の縦線に囲まれた範囲に、あと2本永久歯が生えてきます。生えるスペースが全然足りません。

 

拡大床治療をおこないます。

 

矯正治療3年後、9歳頃の歯並び↓

 

矯正により、前歯4本が綺麗に並びました。両隣に後から犬歯が生えるスペースも確保出来ています。

最初の状態から、自然にこのような歯並びになる可能性は、ほぼありません。

凸凹歯並びは小学校2年生までに治療を開始してあげたいです。

凸凹が強い場合は、小学校に上がる前から始める場合もあります。

今回使用した拡大床についてはこちらから↓

子供の歯並び矯正 床矯正・拡大床ってどんな治療?

子供の歯並び。様子を見ていちゃいけないケース。

以上「子どもの矯正はいつから始める?」でした。

当院では子どもの歯並びや噛み合わせ治療に力を入れています。

お子さんの歯並びが気になる方はご相談ください。

宝塚市の歯医者 笹山歯科医院

 

転院したほうがいいかもしれない歯医者

転院したほうがいいかもしれない歯医者

➀医院が不潔。

新しくても、内装がおしゃれでも、清潔かどうかは別問題です。

私も自分自身の歯の治療をしてもらうために、技術の高い先生方に治療をしてもらったことがあるのですが、どの先生のクリニックも整理整頓や掃除が行き届いており、とても清潔でした。

「医院の整理整頓が行き届いていない。」

「洗面所やトイレの清掃が行き届いていない。」

「治療椅子周辺がゴミ、髪の毛、ホコリ、飛び散った水で汚れている。」

「治療器具が汚れている。」

このような歯医者さんで、質の高い治療が受けられる可能性は限りなくゼロに近いと考えています。

②治療方法の選択肢が少ない。

これは以前にもブログで書いたのですが、今通っている歯医者さんの治療方針が全てと思い込んでしまう患者さんが多く、本当はもっと別な治療方法があるのに、知らされずに何年も不自由をしたり、歯で困られている場合があります。

歯の治療方法は本当に無数にあります。

当然、私も出来ない治療はあります。限られた歯科医人生の中では、どんなに勉強しても時間が足りません、学びきれないんです。

それでも、出来るだけ多くの選択肢から患者さんが選べるように勉強と実践を続けています。

私自身が出来ない治療についても、「うちでは出来ないのですが、こういう治療方法もあります。」とバイアスを入れずに説明しています。

③受付の対応が悪い。

ちゃんとしている歯医者さんは、受付に愛想の悪い人や不快な態度を取る人を配置しません。

受付の対応ひとつで、医院への印象がどれほど変わるか知っているからです。

ホテルのような丁寧な接遇が必要とは思いませんが、患者さんが不満や不安を抱いてしまう対応をさせる人を受付に配置するということは、患者さんを軽視しているとも考えられます。

昨今の人手不足は深刻ですが、私の医院では、そういう人を受付に配置することはありません。

人手が少ない時は、私自身が電話も取りますし、予約を取ることもあります。

 

➃保険治療を否定し、自費ばかり勧める。

ちゃんとした治療をおこなうことを前提にすれば、保険と自費では自費の方が質が高い事は間違いありません。

しかし、自費診療は高額になりますので、良い治療と分かっていても、経済的な理由などで受けられない人もいます。

頭ごなしに保険診療を否定する説明の仕方には賛成できません。

歯石取りや抜歯、小さな虫歯を治すには、保険診療はローコストでとても良いシステムです。

また、詰め物や被せ物に関しても、プラスチック製の白い歯(ジャケットクラウンやCADCAM冠)については、材質的に正直おススメ出来ないのですが、銀歯に関しては見た目を気にせず、ちゃんと歯磨きをして、定期的な検診とクリーニングを欠かさなければ、そこまで粗悪な材料ではありません。

私の医院では自費診療と保険診療の両方をおこなっていますが、保険診療の良い部分についても、きちんとお話しし、その上でどちらにされるか選択していただいています。

大切なことは、保険と自費のメリット・デメリットを患者さんがしっかり理解して頂いた上で、

「患者さん自らが選択することです。」

知り合いに相談された話。高額自費治療。

 

⑤歯の根の治療をおろそかにしている。

歯の根の治療はとても大事です。

しかし、手抜きをしても、すぐに問題が起きにくい治療ですので、患者さんは手抜きされたことに気づくことは出来ません。

過去に神経を抜いてあり、今は症状のない歯でも、再度、根の治療をしておいたほうがいい歯はたくさんあります。

歯医者が歯の根の治療を手抜きする理由の1番は、採算が合わないからです。

保険診療の歯の根の治療の費用は信じられないほど低く、先進国の中でもワースト1ぐらいの評価です。

最近は保険診療でも一部の歯についてはマイクロスコープ(手術用顕微鏡)を使用すること出来るようになり、ある程度の採算があるのですが、それにしても評価は低いです。

歯の根の治療は、家に例えると基礎工事の部分です。

基礎工事がちゃんとされていない上に、どんなにいい家を建てても、基礎が不十分な家には安心して住めません。

歯の根の治療の結果は、治療して数年後に出ることが多いです。

結果というのは、痛くなったり、腫れたりすることです。

無症状の歯でもレントゲン上で根尖病巣という病巣が出来てしまっている場合があります。

そういう状態になってしまうと、場合によっては、その歯に被せた物や詰めた物を壊してから、再治療が必要となる場合があります。

仮にそれがセラミックやジルコニアなど自費診療でしたら、高額な治療費が水の泡になってしまいます。

自費診療に限らず、歯の根の治療は本当に大切です。

不採算分野ではありますが、歯の将来を考えると手抜きは出来ない治療です。

いつまでも治らない歯の根(神経)の治療

⑥自費診療の見積もりを出さない、治療に保証がない。

よくあるのが、

「セラミック1本6万円です。」

と説明されて

「10万円くらいかと思ったけど、それならいいかな。」と思って、治療を承諾すると、

6万円は税抜きでの金額で、税込みだと66,000円になり、しかも型取り代や調整・装着料は、別途費用がかかるとかでです。

結局総額は8万円越えとかになってしまっているケースです。

当院では、治療前に消費税や型取りや装着料など全てを込みの金額を明示した見積書兼申込書を必ずお渡ししています。

そして申込書を提出していだたいたら、申込書をコピーして、お控えとしてお渡ししています。

ですので

「聞いていなかった。」

「金額が違う。」

などといったトラブルは今まで一度もありません。

また、自費診療においては明確な保証規定がありますので、万一治療後に何か問題があった場合でも、真摯に対応しています。

自費料金のお問い合わせについて。

➆先生の出番が少ない、説明が足りない。

以前、こんなことがありました。

「前の医院では先生があまり見てくれなかったんです。見たとしても、一瞬サッと見るだけで、あとはスタッフがほとんど見ていて、本当に虫歯がないのか不安になりました。」

治療の説明についても、ほとんどをスタッフに任せていて、先生は決まった治療を淡々とおこなうだけだったそうです。

このような診療システムで本当に歯の健康が守られるとは私には思えません。

私の医院では定期健診で歯科衛生士が担当した日でも、私自身が一度はチェックし、何か気になっていることはないかお聞きします。

治療の説明についても、余程簡単なこと以外はすべて私がおこないます。

もちろん「先生よりスタッフのほうが話しやすくていい。」という患者さんもいらっしゃると思いますので、その辺りは好みが分かれると思います。

私自身は自分がお医者さんにかかったら、お医者さんご自身から治療方針や説明を受けたいと思っているのでそのようにしています。

➇予約時間が守られない

「予約時間に来ているのに、毎回待たされる。」

「待たされたのにお詫びの一言もない。」

当院も急患対応や、前の患者さんの治療が長引いてしまい、予約時間にお越しになった患者さんをお待たせしてしまうことはあります。

しかし、ほとんどは5分以内、長くても10分以内にご案内します。

もちろん患者さんにお詫びします。

逆に当院では予約時間を5分過ぎても患者さんがお見えにならない場合、電話で連絡します。

何度もキャンセルや遅刻する方は、診療をお断りしています。

そのため、当然こちらも時間厳守を守らなければいけません。

こちら側も患者さんを出来る限りお待たせしないように、最大限努力を怠らないようにしています。

ちゃんとした診療をおこなっている歯医者さんは、

「患者さんの大切な時間を無駄にしたくないし、医院の大切な時間も奪われたくない。」

ですので、時間というものを大切に考えています。


急に虫歯がたくさん その理由は? 歯医者を変えたら虫歯が10個も?

転院の話。治療の途中からでも診察OKです。

歯を大切にしたい方は、慎重に歯医者選びをおこなって頂きたいです。

「スタッフの愛想がいい。」「先生が優しい。」「痛くなかった。」「近所で通いやすい。」「患者さんが多くて流行っている。」

これらも大切な要素ですが、

歯を大切に出来る歯医者さんの要素においては、上記の①~➇も歯医者選びの参考にしていただければと思います。

以上「転院したほうがいいかもしれない歯医者」でした。

皆さまのお口の健康の参考になれば幸いです。

宝塚市の歯医者 笹山歯科医院

 

白い詰め物のデメリット コンポジットレジンとセラミックの比較画像

歯を詰めたり、被せたりする白い材料に、

プラスチックとセラミックがあります。

プラスチックの歯は、装着当初が一番きれいです。

プラスチックは多孔性で給水膨張し、硬さもないので、変色し、欠けてきます。

セラミックの歯は、装着後もほとんど変色しません。

硬さも十分あり、欠けにくく、表面がツルツルなので歯垢もつきにくいです。

 

他院で過去に治療されたプラスチックの詰め物。変色し、詰め物の淵がところどころ欠けてしまっています。

 

セラミックで治療後。

保険適用でCADCAMインレーという白い詰め物があります。

CADCAMインレーには多少セラミックの要素が入っていますが、それは見た目の変色を少し抑える程度で、本質の材料は、ほとんどプラスチックです。

変色については、患者さんご本人が見た目さえ気にしなければいいのですが、欠けたままで放置すると、隙間から虫歯になったり、噛み合わせが悪くなります。

またプラスチックは軟らかいため、すり減りも早く、ご自身の歯より早く摩耗が進むので、噛み合わせにも良くありません。

一度削った歯は元には戻らないので、なるべく歯を長持ちさせるには、

なるべくやり直しの少ない治療を選ぶことが大切です。

セラミックの詰め物は保険適用外ですので、それなりに費用がかかります。

しかし、長持ちしない治療で結局、歯を失ってしまって、入れ歯やブリッジではなく、よく噛めて、周りの歯に負担をかけないインプラントを選んだ場合。

その費用は、セラミックの詰め物の10倍近くかかりますし、インプラントは手術も必要で、治療もすぐには終わりません。

ブリッジ・入れ歯・インプラントどれがいい?

小さな問題のうちに中途半端な治療をせず、最善の治療を施すことで、後の負担が軽くなる可能性があります。

以上「比較画像で見るプラスチックとセラミックの違い」でした。

皆さまのお口の健康の参考になれば幸いです。

宝塚市の歯医者 笹山歯科医院