いつまでも終わらない治療、歯の根の手術とは?

歯の根の治療をおこなっても、なかなか良くならない場合があります。

理由は様々ですが、

場合によっては、手術で歯の根に出来た病巣を切除することで治ることもあります。

下は術前のCT画像で、顔を横からみた画像です。青と緑のラインが交わる十字の部分の黒い影が大きな病巣です。そら豆位の大きさですが、ここまで大きくなると、歯の根の治療で治る可能性は低いです。

 

病巣を取り除き、歯根端切除術という方法で、汚染された根の先を切除して、MTAという薬を逆根管充填という方法で、歯の根の切断面に埋め込みました。

根の切断面の下に大きな骨の陥没があるのが分かると思います。これが病巣を取り切った後です。

 

術後1年のCT画像です。病巣が消失し、新しい骨で埋まっています。

かなり根の短い歯ですが、隣の歯数本と連結しているので、抜けることはありません。

患者さんには「歯を抜かずに済んだ。」と喜んで頂きました。

根の治療は奥が深く、なかなか治らない症例もあります。

その場合、いたずらに同じ治療を繰り返すのではなく、診断や治療方針が間違っていないか検証したほうが良いです。

歯の根の治療の専門医は通常1~3回で歯の根の治療を終えます。

私は根の治療の専門医ではありませんが、大体そのくらいの回数で終わるようにしています。

大体の目安ですが、根の消毒だけで6回以上通院するのは考えものです。

こちらも参考にどうぞ↓

歯科CTの活用 歯の根の治療編 何度通っても良くならない根の治療

いつまでも治らない歯の根(神経)の治療

以上「終わらない歯の根の治療、歯の根の手術とは?」でした。

皆さまのお口の健康の参考になれば幸いです。

宝塚市の歯医者 笹山歯科医院