院長の笹山です。
今回は大人に出来やすい虫歯の原因の話です。
特に50歳以上の方によく出来る虫歯で
“根面カリエス”
といわれている虫歯があります。
根面カリエスは普通の虫歯と何が違うのか?
どうして50歳以上の方に多発するのか?
そして原因が特定できた物で一番多かった食べ物とは?
その辺りをお話しします。
まず根面カリエスという呼び名ですが、カリエスとは歯科用語で虫歯のことですので、
歯の根っこに出来る虫歯を根面カリエスといいます。
「歯の根っこって歯茎の中だから見えない場所じゃないの?」
と思いませんか?
ただ40~50歳以降になると歯周病やその他の原因で歯茎が下がる(痩せる)ので、歯茎に隠れていた歯の根っこが露出してしまう場合があるんです。
歯茎が下がって歯の根が露出した状態↓ 歯が長くなったように見えますね。
歯ぐきが下がって露出した歯の根っこは、歯の表面のエナメル質と違って、象牙質といわれ、歯の構造や硬さが違います。
実は象牙質は、エナメル質の
4分の1
しか硬さがないんです。
このように象牙質はエナメル質に比べてかなり柔らかいので、ひとたび虫歯になってしまうとかなり進行が早いです。
ただでさえ虫歯になりやすく、弱い象牙質にもっとも良くないのが、
お口の中に長時間存在する甘い物です。
今まで、根面カリエスが多発した50代以上の患者さんに共通した食べ物があります。
それは…
飴(アメ)!!
です。
「口寂しくて、つい口にしてしまう。」
「喉の調子が悪いと、のど飴を何個もなめちゃうんだよな。」
そしてその方々に共通するのが、シュガーレスでない飴なんです。
確かにシュガーレスじゃない飴の方が美味しいのは事実なんですが…。
しかし、このシュガーレスじゃない飴が露出した歯の根っこの象牙質が関わると、本当にすぐに虫歯が出来やすい状態になります。
飴を全く食べてはいけないわけではなくて、
①ダラダラと1日に何回も食べない。
②シュガーレスを選ぶ。
これだけで根面カリエスはかなり防げます。
50代以上の大人の虫歯、注意しましょう!
皆様の歯の健康に少しでもお役に立てば幸いです。
宝塚市の歯医者 笹山歯科医院