歯周病の再生療法

宝塚市で歯周病の予防と治療に力を入れている歯医者、笹山歯科医院 院長の笹山です。

歯周病で失った歯ぐきや骨を治す再生療法というものがあります。

「再生療法」については、時々テレビなどのメディアでも特集されます。

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歯を支える骨を歯槽骨(しそうこつ)といいますが、歯槽骨を再生する治療方法は20年以上前からありました。

私も歯科医に成り立ての頃、研修先の歯科医院の院長先生が再生療法セミナーの講師をされていたので、先生のご厚意でコースに参加させていただきました。

それから20年、再生に使用する材料などに多少の変化はありましたが、コンセプトは大きくは変わっていないと思います。

再生療法で骨は本当に再生できるのか?

結論をいいますと・・

確かに失われた歯槽骨は再生できます。

ただし、適応症は狭く、限りがあり、再生療法で再生した骨は、元からある骨と比べて弱いという性質があります。

ということで歯周病の原因を除去してあげないと、再生した骨はまた溶けてしまいます。

私が卒後5年目くらいに半年間受けた歯周病セミナーの講師の先生は歯周基本治療が一番大切であるとおっしゃっていました。

歯周基本治療とは、患者さんのセルフケアの改善と歯科医院での歯石取りやクリーニングの徹底です。(歯周病に対する外科処置は含みません。)

歯科医師になって20年が過ぎた今では、その意味がよく理解できます。

歯周病は生活習慣病ですので、生活習慣を改善しなければ根本的な解決になりません。

言い換えればダイエットと同じです。

お金をかけて脂肪吸引をして痩せても、元と同じ食生活ではそのうちリバウンドしてしまいます。

ウエストを測っている男性のイラスト(ビフォー)

再生療法も同じで骨を取り戻せても、その後のセルフケアやメンテナンスが悪いと歯周病は悪化し、再生した骨は溶けてしまいます。

当院では現在、歯周再生療法は行っていません。

歯周基本治療で、ほとんどの方が改善されていきます。

基本治療と聞くと再生療法と比べて、効果の少ない治療と思われる方もいらっしゃるかも知れませんが、きちんと行えば部分的には骨も回復しますので、同等の効果が得られます。

セルフケアの改善と平行しながら患者さんと2人3脚で行いますので、患者さんのセルフケア力もアップしてリバウンドしにくい長期的な安定が見られます。

歯周病でお悩みの方、お気軽にお問い合わせください。