先日、某新聞にまた歯科の滅菌についてこんな記事が出ていました。
「歯科医院で使うハンドピース(歯を削るドリル)の半数は使い回し・・」
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20170701-00050111-yom-soci
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20170703-00050049-yomidr-sctch
ハンドピースとはこんな器具です↓
またというのは5年前の同新聞に7割が使い回しという記事が出たからです。
5年経って2割が減ったものの、いまだに半数が使い回ししていると・・。
「使い回し」といっても前の患者さんに使ったものを清掃せずに使っているわけではなく、滅菌せずにアルコール消毒等で済ませている医院のことを指すのだと思います。
消毒では肝炎ウイルスやHIVウイルスなどは死滅しないので消毒だけでは不十分です。
あらためて言う事でもないのですが・・・
当院ではハンドピースを滅菌しています。
ただ滅菌しているだけではありません。手間をかけて滅菌しています。
まずアルコールを浸したガーゼで唾液や血液を十分に拭き取ります(滅菌する前に手作業でしっかりと拭き取りをすることはかなり大切です。)
ハンドピースの内部の汚染された唾液や血液は拭き取れないので、自動でハンドピース内部をオイル洗浄する機械にかけて注油洗浄します。 (洗浄注油スプレーを手で直接注油する方法もありますが、機械に比べて清掃が十分といえません)↓↓
注油洗浄が終わったら、ハンドピースの内部まで真空状態で滅菌できるヨーロッパの滅菌基準に準拠したハンドピース専用滅菌器で滅菌します↓
パックで滅菌されたハンドピースは次に使用するまで汚染されることなく、清潔な状態で保管されます。
絶対に使い回ししないので医院の規模以上にハンドピースの数を確保しています
もちろん歯を削るドリルの先も全部滅菌しています。
当然、治療用手袋(グローブ)も患者さんごとに交換しています。
使い終わったグローブ1日分↓
患者さんのお口に入る物はいつも清潔な状態です。ご安心ください^^