以前に銀歯が取れる理由について銀歯の材質の問題について触れました。↓
しかし、銀歯が取れやすい原因は、金属の材質だけの問題ではありません。
実は他に理由があるんです。
一つ一つ解説していきますね。
①歯の高さが低い。
歯の高さが低い場合、被せるにしても、詰めるにしても、被せ方が浅くなりがちで、外れやすくなります。
高さが低いというのは、嚙み合わせが低いのではなく、歯が歯ぐきが見えている量が少ないということです。
この場合は、元々高さが低い歯のではなく、本来は歯ぐきから出ている歯の部分が、歯ぐきに覆われている状態です。
また、元々はそこそこの高さがあったけれど、歯ぎしりで擦り減って、歯の高さが昔より低くなってしまうこともあります。
詰めたり、被せたりする場合は、歯ぐきから出ている歯の高さが高い方が、しっかり詰め込んだり、被せられるので取れにくくなります。
たとえば、下の図では、④の方が⑦より高さがあるので、銀歯は取れにくいです。
②歯ぎしりをしている。
歯ぎしりをしていると、銀歯をつけているセメントが壊れて、銀歯が取れやすくなります。
③銀歯の大きさが合っていない。
①や②のように銀歯が取れやすいと思われる場合は、普通なら詰め物で済む場合でも、被せ物にした方が取れにくくなる場合があります。
また、良くないことなのですが、そもそも削った歯に対して、隙間がある状態で銀歯を入れてしまっているケースも稀にあります。
患者さんが目で確認することは難しいのですが、0.5mmでも銀歯と歯に隙間がれば、その隙間から接着剤が溶けだして、銀歯が外れてしまうことはあります。
④歯の削り方や装着方法が良くない。
歯の削り方や、歯の装着の仕方が良くない場合でも、外れやすくなってしまうことがあります。
銀歯を入れる場合は、最低でも1~1.5mmの深さ(赤矢印部分)を削る必要があります。
しかし、取れやすい銀歯が入っていた歯を見ると、最低限必要な深さまで歯が削られていないことがあります。
⑤銀歯をくっ付けるセメント(接着剤)が合っていない。
歯の形やかみ合わせに合わせて、セメントを変えることで、取れにくくなります。
当院では銀歯は3種類のセメントから歯に適したものを使うようにしています。そして、銀歯では取れやすいと思われる場合は、事前にその可能性を説明して、患者さんに理解いただいてから、治療を始めるようにしています。
また、接着剤はいつか緩むものですので、何年も経ってから、銀歯が外れてしまうのは、ごく普通のことです。
すぐ取れるというのは、私の感覚では半年以内です。
装着して、半年以内に銀歯が取れるのは、何かしら改善が必要と思われます。
単につけ直しをしただけでは、また外れてしまう可能性があります。
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以上「銀歯が取れやすい5つの原因」でした。
皆様のお口の健康に参考になれば幸いです。
宝塚市の歯医者 笹山歯科医院